前回のキャンプで、愛用のバーナーがまさかのトラブル。
「火器の不調は笑えない」と痛感したところから、今回の“代役探し”が始まりました。
まずは、その発端になった記事を置いておきます。
今回の話はここからの続きです。
そして、代役探しで悩んだ前回の記事はこちら。
前回は「ロマンか、革新か」と散々悩んだ。
OPTIMUS 8Rの渋さもいい。SOTO ストームブレイカーの合理性も強い。
特にストームブレイカーは、理屈で考えれば考えるほど「これ正解じゃん」に寄っていく。
…のに、である。
気づけば夜な夜なヤフオクを開いていた。
「比較検討のために相場を見てるだけ」みたいな顔をしながら、指はしっかり“Coleman Peak1 400”を検索している。
人間って、欲しいものの前では本当に都合よくできている。
そして、ある夜。
何気なく眺めていた画面に、普通に出てきた。

あるじゃないか、Coleman Peak1 400。
もちろんオークションだから当たり外れはある。
写真の角度、説明文の温度感、出品者の履歴、見れば見るほど「運」の要素が大きい。
それでも、競合が少なければ“まったく手が届かない価格”ではない。
「試しにポチってみるか」
――この時点でだいたい負けてるのは分かってる。
そして、酔いに任せてポチったら、運よく(悪く?)競合なしでそのまま落札。

気づけば、手元にPeak1 400が2台ある世界線に入っていた。
2台目のPeak1 400、到着
届いた個体を箱から出して、まず思った。

思ったよりきれい。めっちゃきれい。
年式は81年5月との事。
今まで散々使い込んできた旧機と比べると、若干古い同じ機種なのに別物みたいに見える。
使い込んだ道具の顔も好きだけど、状態の良い個体にはやっぱりテンションが上がる。

まずは空ポンピング。
ここで圧がかからないと、話が始まらない。
…しっかり圧がかかる。
ポンプの感触も悪くない。
コックを開いてみる・・・シューと気持ちのいい音。
「お、これはいけるか?」と、胸の中で静かに期待値が上がる。
緊張の初着火
ホワイトガソリンを注入。
再度ポンピング。
そして、いよいよ着火。
最初は「ボワッ」と赤い炎が立ち上がる。
この瞬間は何度やっても緊張する。
頼む、落ち着いてくれ――と見守っていると、ほどなくして炎が整い、青く澄んだ火に変わっていく。

綺麗だ。やった。
この瞬間だけで、落札したことの半分は報われる。
いや、半分どころか8割くらい報われるかもしれない。
火器は結局、最後に炎が答えを出す。


結果として、いい買い物だった
相場感で言えば、今回の個体は思ったより安く手に入った。
…とはいえ、昔に自分が買った旧機よりはずっと高い。
時代が違うし、人気も違う。そこはもう仕方ない。

それでも「この状態の個体なら納得」と思えるラインだったのは大きい。
安く買ったというより、後悔しない買い方ができたという感覚に近い。
旧機は修理へ。問題は“誰に託すか”
さて、ここで終わらないのが道具沼。
新しい個体が来たから旧機を諦める、ではない。
むしろ逆で、旧機はちゃんと直したい。
思い出も手癖も、全部そっちに詰まっているから。
修理に出すとは決めたものの、どこへ送るべきか。 ネットで検索すれば有名店はいくつか出てくる。
しかし、私のColeman 400はただの道具ではない。顔の見える、信頼できる「主治医」に託したかった。
そんな時、YouTubeであるチャンネルに目が留まった。 『ナンチャンキャンプストーブ』。
動画の中に映し出されるのは、古びたストーブたちが息を吹き返していく様子。
その手つきは繊細で、何より道具への深い愛情と敬意が溢れていた。

「この人だ。この人なら、私のピーク1を任せられる」
そう直感し、ダメ元で連絡を取ってみたところ、なんと快く引き受けてくださった。
マニュアル通りの事務的な修理ではなく、愛機と対話しながら直してくれる職人。
私のColeman 400は、最高の主治医のもとへ入院することになった。
これで安心だ。あとは完治の知らせを待つだけ。
さあ、愛機が帰ってくるまでの間、私はどの相棒と過ごそうか。
これからの運用プラン
理想はシンプル。
- メンテ後の旧機で調子を確認
- 2台とも状態を見て役割分担
- 1台は保管用(バックアップ)
- 1台はツーリングキャンプのメイン機
これなら、どちらかにトラブルが出ても慌てない。
ガソリン機は“使い続けること”も大事だけど、“逃げ道を用意しておくこと”も同じくらい大事だと思っている。
で、ストームブレイカー問題はどうなったのか
ここで終われば、綺麗な「解決編」になる。
でも現実はそんなに綺麗じゃない。
正直に言う。
ストームブレイカーに傾いた心は、まだ収まっていない。
Peak1 400を増やしたことで一旦満たされた部分はある。
でも、あの合理性、あの耐風性、あの“現代の完成度”を知ってしまった以上、完全に忘れるのは無理だ。
ロマンのPeak1。
革新のストームブレイカー。
どっちか一方に決める話じゃなく、たぶんこれは「時と場面で使い分けたい」に着地していく気がする。
…いや、気がするじゃないな。
この流れ、たぶんそのうち買う。
どうしよう。
って言いながら、もう次の言い訳を考えている自分がいる。
【結論】そして、原点へ
SOTOのストームブレイカー。 赤ガスも使え、風にも負けない最強の現代機。 正直、喉から手が出るほど欲しい。ロングツーリングの夢も広がる。
しかし、冷静に自分のギア棚を見渡してみる。 そこには、歴戦の相棒 SOTO ST-310 がいる。 そして何より、今は故障中だが、復活を待っている Peak1がいる。

「まだ、お前たちの出番は終わっていないぞ!」
そう気づいた瞬間、購入ボタンを押す手が止まった。
新しい道具で解決するのは簡単だ。
でも、今ある道具の手癖を知り尽くし、不便すらも楽しんでこそのキャンプではないか。
今回の「浮気心」は、一旦保留にする。
まずは愛機400の復帰を祝う一杯のコーヒーを、景色の良い場所で飲むことにしよう。
最強の現代機を手にするのは、本当に日本一周の旅(やるのか?w)に出るその時まで取っておくことにする。
(完)





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