ハーレーにはヤエーしない?全力で手を振るおじさんになると決めた日

ヒトリゴト

先日のキャンプツーリングの帰り道。
開田高原から走り出して、天気も良くて、道も気持ちよくて、バイクに乗るには最高の日だった。
そんな最高のツーリング中に、ふと思った。

あれ?今日、誰も手を振ってくれなくない?

いわゆるヤエーである。
バイク同士がすれ違う時に、軽く手を挙げて挨拶するあれ。

別に強制ではないし、しなければ失礼だとも思わない。
でも、返ってくるとちょっと嬉しい。

開田高原を走りながら「あれ?」と思った

この日は、何台もバイクとすれ違った。

峠道ということもあって、SS系のバイクが多かった気がする。グループで走っている人たちも、スポーツ系が多かった。
もちろん混在グループもいたけど、全体的にはハーレーよりもSSやネイキッド系の方が目立っていた。

自分が乗っていたのは、もちろん1993年式のFLHTCU。
しっかりハーレーである。

自分は、もともと積極的に手を振るタイプではない。
どちらかというと、向こうから振ってくれたら絶対に返すタイプ。
こちらからガンガンいく感じではないけど、振られたら嬉しいし、ちゃんと返す。

そんな感じで走っていたら、何台もすれ違っているのに、誰も手を挙げてこないことに気づいた。

最初は「あれ?気のせいかな?」くらいに思った。
でも、何台すれ違っても同じ。
そういえば今日、俺、全然手を振ってないぞ。

ヤエー文化が終わったのかと思った

だんだん気になってきた。
もしかして、最近はもうヤエーってあまりやらないのか。

ヤエー文化は終わったのか。
それとも、俺が古い人間なのか。
そんなことを考えながら走っていた。

そこで、少し確かめてみることにした。

こちらから何回か手を挙げてみた。
すると、ちゃんと返ってくる。
普通に返ってくる。
なんだ。返してくれるじゃないか。

でも、向こうからは来ない。
こちらから振れば返してくれる。でも、こちらが何もしなければ、誰も振ってこない。

これはなんだ。

ヤエー文化が終わったわけではなさそうだ。
となると、問題は別のところにあるのかもしれない。

ちなみに、その日唯一、向こうから手を挙げてくれたのはハーレー乗りだった。
そこはちょっと笑った。

やっぱり同類には優しいのか。

ハーレーには普通しない、という現実

そのモヤモヤを抱えたまま帰ってきて、後日、最近知り合ったNinja400乗りの人にLINEで聞いてみた。

他の会話が少し途切れたタイミングで、こんな感じで切り出した。
「ねぇねぇ、ところでさ。最近のヤエー状況ってどうなの?もうしないの?」

すると、即答だった。

「えー?普通にするよ?」

え。普通にするの?

「今回、誰も手を挙げてくれなかったんだけど」

そう返すと、さらに即答。

「あ、ハーレーには普通しないよ。SS乗りは特に」

……え。
ハーレーには普通しないの?
これはちょっとショックだった。

理由を聞くと、こうだった。

「だってハーレー手振ってくれないもん」

いやいやいや。
俺は返してるし。
自分からもしてるし。
そう思った。

でも、相手は続ける。

「振ってくれる人ももちろんいるけど、8割返してくれないじゃん。特におじさん達は返してくれないから、振ってくれない限りこちらからは振りません」

なるほど。そういうことか。

いや、でも待て。
ハーレーなんか9割おじさんやん。
これはもう、だいぶ不利である。

たしかに、ハーレーの集団って外から見ると少し威圧感がある。
車体は大きい。音も大きい。黒っぽい服装の人も多い。
何台も連なって走っていたら、近寄りがたい空気があるのも分かる。

自分は集団で走るのが苦手なので、そういうハーレー集団には参加したことがない。
でも、ハーレーおじさんが少し構えられている空気は、なんとなく感じていた。

そして今回、それをかなりストレートに言われた。
ハーレーには普通しない。

なかなか効く一言である。

全力で手を振るハーレーおじさんになる

でも、向こうからすればそうなのかもしれない。
せっかく手を振っても返ってこない。
それが何度も続けば、だんだん振らなくなる。

そしていつの間にか、「ハーレーには振らない」になる。

嫌われているというより、「どうせ返してくれなさそう」と思われているのかもしれない。
それはそれで、ちょっと寂しい。

スーパーカブに乗っている時も、たまにヤエーされることがある。
カブはお仕事バイクでもあるので、頻度としては多くない。
でも、振ってくれる人がいると、「こんなバイクにも振ってくれるんだぁ」と嬉しくなる。

ハーレーでも、カブでも、バイクはバイク。
同じ道を、同じ空気の中で走っている。
その一瞬だけでも、軽く手を挙げ合えるのは、やっぱり悪くない。

LINEの最後に、冗談でこう送った。

「これからずっと左手上げたまま走ろう笑」

すると、相手からはこう返ってきた。

「それまじでおもろ笑 次会った時、肩凝ったとか言ってそう」

たしかに、ずっと左手を上げたまま走っていたら肩は凝る。
いや、その前に危ない。
実際には、そんな走り方はしない。

安全第一で、無理なヤエーはしない。
でも、余裕のある道で、気持ちよく走っている時くらいは、こちらから軽く手を挙げていこうと思う。

返ってこなくても、まあいい。
強制するものでもないし、相手にもタイミングがある。

でも、ハーレー乗りは手を振ってくれない。
ハーレーおじさんは返してくれない。

そう思われているなら、せめて自分くらいは違うハーレーおじさんでいたい。

よし。

これからは全力で手を振るハーレーおじさんになろう。

肩が凝らない程度に。

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